2017年12月11日月曜日

レビュー:Enlightened Equipmentのキルトを試してみた@笠置キャンプ場(12月)


シュラフを新調したので、早速、笠置キャンプ場で試してみました。

今回買ったシュラフは、Enlightened EquipmentRevelationです。
 
シュラフを新調した理由は、これまで使っていた化繊・封筒タイプの物はパッキングサイズが大きく、バーグマンでのキャンプに向いていないので、小型軽量な物に変更したかったからです。

軽いダウンシュラフでは、マミー型が一般的ですが、冬山登山するわけでもないので、軽さを優先してキルト型を選択しました。

日本で購入できるキルト型はイマイチだったので、アメリカから輸入しました。

今回買ったEnlightened EquipmentRevelationの特徴は、
  • キルトだけれどマミー型(頭部無し)にもなる 
  • オーダーメイドで、対応温度、長さ、幅、ダウンのFPを変更出来る 
  • 軽い・小さい

・キルトだけれどマミー型(頭部無し)にもなる
初期形状は、キルト型なので一枚の布団状態ですが、足の部分だけジッパーとドローコードによって密閉されたフットボックスに変更出来ます。
密閉と書きましたが、厳密には少し穴が開いていますが、穴による寒さは殆ど感じません

腰から首にかけては、ボタンもしくは薄型バックルで閉じられるようになっているので筒上に変更出来ます。
ただし、足の部分と異なり、腰から首の背中側には隙間が空いています。
背中は隙間が空いていますが、その部分はマットがあるため、極寒でないかぎりは寒さへの影響は少ないです。

首側も足側と同じくドローコードがあるため、首元を閉じて冷気の侵入を防げます。

暑い場合は、筒型からキルト型に戻せば良いので、温度調整が簡単です。

また、私はコット派なので使わないのですが、マットに固定するためのストラップが2本付属しているので、寝返りの時に背中側が、がら空きになる心配はありません。

・オーダーメイドで、対応温度、長さ、幅、ダウンのFPを変更出来る
HPを確認してもらうと直ぐにわかるのですが、このキルトはオーダーメイドで自分に合った物を作れます。

変更出来るのは、ダウンのタイプ(850FP900FP950FP)、対応温度(-17度~10度)、長さ(167cm229cm)、幅(127cm163cm)、外側の色(16色)、内側の色(9色)、首・足周りの耐水加工の有無(7色)。

私は、身長170強で肩幅が広めなので、Regular198cm)、Wide147cm)のサイズにしました。
秋~冬の平地でのキャンプで使う予定なので、下限が-6度のモデルにしました。

オーダーメイドした場合は、発送までに通常57週かかるのですが、たまたま1~2日で発送される倉庫在庫(おそらくキャンセル・返品などの訳あり品)に上記の条件を満たしていて、色の設定も予定した物と同じ物があったので、そちらを購入しました。
ダウンは850FPでも十分だったのですが、在庫の品は900FPだったので、そちらにしました。
ちなみに、850FPから900FP以上にすると値段が急激に上がり、900FPから950FPでは値段の上昇はわずかなので、安く済ませたい場合は850FP、少しでもコンパクトにしたければ950FPを選ぶのが良さそうで、オーダーメイドの場合は900FPを選ぶ理由は殆どありません。

今回私が選んだ仕様でのFP毎の値段は、下のようになります。
850FP: 310ドル
900FP: 360ドル
950FP: 385ドル

・軽い・小さい
私が選んだ下限-6度のモデルは、例えばモンベルだとダウンハガー900#1辺りが対応します。
重量は、Revelation660gなのに対してダウンハガーは820gになります。
もちろん下限温度という指標自体が怪しげなので、単純な比較は出来ませんが、冬用のシュラフで660gというのは軽いと言えます。
元々使っていた、化繊のシュラフは下限0度で1.4kgもあったので、半分以下の重さになりました。

収納サイズは、20cm40cmで、体積13LHPには記載されているので結構大きいように感じます。
ただし、余裕がある収納サイズなので、コンプレッションバッグを使えば半分くらいまで圧縮出来ます。

・冬の平地キャンプでつかってみた@笠置キャンプ場
12月の笠置キャンプ場で使ってみました。
天気予報での当日の最低気温は1度で、テントは川辺の砂地に立てたので、実際はもう少し寒かった可能性があります。

装備一式
・サーマレスト メッシュコット
・サーマレスト コットテント
・キャプテンスタッグ EVAフォームマット
Sea To Summit サーモライトリアクターエクストリームライナー
Enlightened Equipment Revelation(下限-6度)

服装は、防寒下着(パタゴニアのミッドウェイト)にチノパンと薄手のダウンジャケットです。

サーマレストのコットテントは全面フルメッシュの上に、スカート無しフライシートで長さがコットの上面をギリギリ被える程度なので、コットの下側の通気性は抜群でした。

今年初めての冬のキャンプだったので、寒さを警戒して暖かめの装備にしたのですが、上記の装備だと少し暑いと感じるほどで、寒さは一切感じませんでした。
Sea to summitのシュラフライナーが無くても快適だったかもしれません。

一点だけ心配になったのが、外側の生地は耐水性のものを選んでいたのですが、結露した水が、わずかに染みこんでいました。
内側のダウンが萎むような状態にはなっていなかったので、今回の使用では問題にはなりませんでしたが、濡れるような環境ではシュラフカバーが必要かもしれません。

・家の中でも使ってみた
キャンプ中に使うだけでは勿体ないので、家の中でも使ってみました。
マミー型と比べて着脱が容易なので普段使いでも便利に使えます。
例えば、テレビを見るときに下半身だけマミー型にしてみたり、フットボックスを解放した筒状にして足と腕を出して、そのまま移動したりできます。
エアコンでの暖房による乾燥が嫌いなので、あまり動かない時はエアコンを切って、キルトで過ごすことが増えました。
ただし、背中部分は完全に閉じられないので、少し寒いです。

もちろん寝るときにも使えます。
家で使うときは、寒く感じる足の部分だけフットボックスにして、上半身は布団状態にすると圧迫感が少なく快適です。
高級ダウンだけあって、軽いので楽に寝られます。
流石に常用すると生地の耐久性が心配なので、特段寒い夜限定で使っています。

・少し気になる所
1.背中側にあるボタンやバックルに、偶に背中に当たってしまうのが気になります。
バックルは薄型で、基本的には気にならないのですが、ピッタリ背骨が当たることがあるので、そのときは姿勢を変えてずらす必要がありました。

2.フットボックスの穴が完全に閉じないので、寒さは感じないが心理的に気になる。

3.背中が完全に閉じられないので、寝る以外に使う場合は寒さを感じる。

・まとめ
シュラフをEnlightened EquipmentRevelationに新調しました。
思っていた以上にキルト型は使い勝手が良く、キルト型で問題になりそうな寒さの問題は、今の所起きていません。
900FPの高品質ダウンなので、軽量コンパクトながら十分に暖かかったです。
少しだけ気になる所がありますが、個人的には致命的な問題では無いです。
現時点での点数をつけるとすると、100点満点で9095点で、かなり満足しています。 

ちなみに、Enlightened Equipmentでは、キルト型のRevelation以外に、フットボックスは完全に縫い付けられたEnigma、RevelationとEnigmaをジッパーで完全に閉じられるタイプにしたConvertとConundrum、それぞれの中身をダウンから化繊にして、夏や洗濯しやすいようにしたAPEXモデルなど、色々なバリエーションがあり、それぞれオーダーメイド可能なので、個人の好みに合ったシュラフを作ることができます。
セールは、年に1回のブラックフライデーでの10%オフしかないようで、それ以外の場合はディスカウントなしの定価購入になるようです。

2017年11月9日木曜日

ワークマン装備はキャンプに向いているのか?


安くて機能的なワークマンのウェアはキャンプ等のアウトドア用途に向いているのかという疑問があります。
その答えは、どうなのかというと

  • 良く選ばないと向いていない物が多い
  • 向いている物は安くない
なぜ向いていない物が多いのかというと、透湿性能が低い物が多いためです。

実際に使ってみた装備
  • ×:ワークマンの綿100%95%くらいだったかも)の防寒インナー上下
  • ×:ワークマンのストレッチジャケット・パンツ(もしくはワークマンの裏アルミジャケット・パンツ) 
  • 2りんかんの防水透湿ジャケット(ワークマンのイージスの類似品)
よく考えて着ていたわけではないのですが、アウトドアでのレイヤリングを素人的にやっていたようです。
ベースレイヤーに防寒下着、ミッドレイヤーに保温性の高いジャケット、シェルレイヤーに防水防風ジャケットというレイヤリングです。

キャンプ場までをスクーターで移動する分には、この格好はかなり暖かいです。
むしろ、天気が良い日は、冬場でも暑いくらいです。
そのため、この後にキャンプ用途では酷評しますが、普段使いでは相当気に入っています。

  • 綿100%のインナーは、汗が乾かない
綿100%のインナーは、動かないときは保温性もあって暖かいのですが、一旦汗をかいて濡れしまうと、全然乾きません。
テントの設営等の作業をすると、すぐに汗で濡れてしまい、設営後に動かなくなると冷えて寒いです。
そのため、いつも設営後にインナーを着替える必要がありました。
以前は、ユニクロのヒートテックを使っていたのですが、乾燥肌が酷いため綿100%に買えました。
ちなみに、ヒートテックも同じくらい乾きにくかったので、同じくアウトドア用途にはお勧めしません。

  • 透湿機能が無いジャケットは、汗が乾かない
ワークマンのストレッチジャケットは、ストレッチ性能の高さを売りにしていて、確かに動きやすいのですが、動いて汗をかくと、全然乾きません。
インナーであれば、着替えればすむのですが、ジャケットは着替えられないので、諦めて使っていました。
寝るときに乾かすようにしていましたが、朝までに乾ききらないことが多かったです。

  • 透湿機能が有るジャケットは便利
シェルレイヤーの2りんかんのジャケット(ワークマンのイージスとほぼ同じ)は透湿機能があって蒸れにくく、防水防風機能もあるので、スクーターでの移動では、めちゃくちゃ便利です。
ただし、中綿の量は多くなく、防寒性能はそれなりなので、このジャケットとインナーだけは、風や水には耐えられても気温の低下には耐えられません。
このジャケットの下に着るウェアを適切に選べれば、十分にアウトドアで使えます。

そういわけで、ワークマンのイージスの類似品の透湿ジャケットはアウトドアでも便利ですが、透湿機能がないジャケットとインナーはアウトドアには全然向いていません。
キャンプ用途で、この状態なので、登山やサイクリング等のより運動量の高い用途では、かなり酷いことになりそうです。
また、透湿機能がある製品は、ワークマンの中では価格が高く、安いアウトドアウェアと競合し始めるのも微妙なところです。

  • まとめ
ワークマンのウェアをアウトドア用途に使用するのは、基本的にお勧めしません。
使える条件としては、
・透湿性能が高いウェアを選ぶ
・体を動かさないようにして汗をかかない

ワークマンにはイージスシリーズ等の透湿性能が高いウェアが、いくつもあるので、それらは十分にアウトドアでも使えますが、価格も高めなので、安いアウトドア用ウェアと競合してきます。

・注意点
透湿機能が無いワークマンのウェアは、アウトドア用途には向きませんが、普段使いでは、十分 or 十分すぎる性能がある上に、値段が安いので、お勧めです。
スクーターでの移動用途では、コストパフォーマンスは最高の部類だと思っています。


2017年11月1日水曜日

ツーリングキャンプに大量の荷物を持って行く。過積載バックパック

ツーリングキャンプに行く場合は荷物を厳選する人が大半で、まれに過積載にチャレンジしている人がいるという個人的な印象があります。

わたしは、荷物は厳選したくないけれど、過積載用にスクーターを改造もしたくないのです。
スクーターを購入当時は、リアキャリアをつけて大型のトップボックスをつけようとも思ってました。
しかし、普段使いには必要が無いほどバーグマン200のメットインスペースが広いため、キャンプ目的だけでボックスをつけるのも勿体ないかなと思い始めて、何とかならないかと考えていました。

そこで、最終的に至った考えは、デカいバックパックを使えば良いじゃないかというものでした。
そこで大型のバックパックを探した結果、100L近い大型バックパックは山岳用の本格的な物ばかりで相当高価で一旦諦めました
今思えば、リアキャリアとトップボックスの値段を考えれば、そこまで高価でもなかったです。

ある日、別の目的で、旅行用のボストンバッグを探していたところ、ボストンバッグにバックパックとしても使えるショルダーベルトが付いている商品を見つけました。
しかも、サイズは155lという、とんでもなく大用量までサイズバリエーションがありました。
ちなみに見つけたバッグは、The North Faceのベースキャンプダッフルという製品です。

サイズはXSXXLまでの6ラインナップです。
購入を迷ったのは120LXL155LXXLでしたが、大は小を兼ねるだろうという考えで最大サイズのXXLにしました。
これのレビューは、また別の機会に書くことにしますが、人間でも運べそうなサイズです。

このバッグを使うことで、バイクへの積載ではなく、人間が背負っているだけという状況を作り出せます。
自分で背負っているので、積載物の落下の問題が起こりません(自分ごと落下しない限り)。
ちなみにバックパックとして背負っていますが、サイズが相当巨大なので、警察からは積載物と見なされる可能性が高いと思います。
実際、背負ってはいますが、乗車時にタンデムシートに置いている状態になるようにショルダーベルトを調整しています。
そのため、過積載で捕まらないように、高さや幅が道交法上で問題ないことを念のため確認しました。

このバッグを使うことで、バーグマンのメットインと合わせて200L近い荷物を運べるので、ツーリングキャンプですが相当なキャンプ用品を持ち運ぶことが出来ます。

一例(冬の一泊用)
・ソロ用テント(ペグやハンマーも含む)
・タープ
・コット
・エアマット
・冬用化繊シュラフ
・着る寝袋
・家で普段使っている枕
・ハイテーブル
・ハイバックチェア
・ローチェア
・ソロ用BBQコンロ一式
・炭
・薪
・火消し壺
・調理器具(クッカー、トング等)
・食器類
・食料3食分
・缶・ペットボトル飲料3食分
・着替え一式
・タオル類
20Lの小さいバックパック
・カッパ

上記でコンパクトな物は、BBQコンロくらいで、残りは安いキャンプ用品なので、サイズが大きめのものです。

これだけ積み込めるので、キャンプ場では快適ですが、155Lのバッグに詰まった荷物の重量は半端ではないので、徒歩だと重すぎて、私の場合おそらく10分が限界です。
ただし、背負ってはいるものの、乗車時には、タンデムシートに置いている状態に近いので、スクーターでの数時間の移動では問題になりません。

移動中に気をつけているのは、タンデムと変わらない重量増なので、普段より安全運転を心がける事と、バッグの高さが頭の後ろまで来てしまい振り向き確認が真横までしか出来ないので、基本的に車線変更をしない、しないといけない場合は普段より早めから確認して、指示器も少し早めに出す事です。

このスタイルでの感想としては、バッグのサイズは100L付近が実用的な限界だろうなということです。
さすがに155Lは大きすぎました。重いです。
しかも仕切りなしの1気室タイプなので、荷物を減らしすぎると型崩れして背負いにくくなります。

また、バッグのサイズが相当に大きいので、悪目立ちするかもしれません。
キャンプに出かけるときに家の近くで知人に会ったときには、夜逃げでもするのかと笑われました。
わたしは、一人でひっそりキャンプしたいので、そういう観点でもお勧めではないです。

体力に自信があって、目立つのも構わない人はチャレンジしてみるとキャンプ場で快適に過ごせます。